IBクルーブログ 日々奮闘するIBクルーの日常をご紹介!

やめさせてくれ

初めまして。
そうでない方はいつもお世話になっております。

いつかは本ブログ当番が回ってくると、こそこそ隠れていたのですが、
ついにブログ係から声がかかってしまった、首都圏本部のKです。

私は大阪出身で、非常に「いらち」で移動の合間で30分時間が空くと、
どうやって時間を潰せばいいのかも迷ってしまいます。
喫茶店に入っても飲み終わるとすぐに出たくなるので一人で行くことも殆どありません。

※いらち・・・せっかち

アメリカのスターバックスなどに行くと、辞書みたいな分厚い本を読みながら、
リラックスして彫刻のように動かない人を見かけましたが、
家に帰って読めばいいのにと思ってしまいます。

前段が長くなりましたが、移動時間をどのように過ごすかが私個人として
非常に重要であり、長距離移動(電車で10分以上)では、
本でも漫画でも雑誌でも何か読んでいないと息切れ・動悸がしてきて、
何かしら鞄の中に読み物が入っていないと手がふるふるとしてきます。

ということで最近は警察小説にはまっておりまして、
さまざまな警察小説を読みあさっております。

警察に関する小説を大別すると、
?警察の捜査現場に関する内容でのストーリー
?犯罪者側からの視点
?警察組織内部への告発的な内容

上記の大きく3つの方向性が殆どです。


?に関しては、従来からある西村京太郎に代表される捜査もので
表現手法としてはあまり目新しさがなく、捜査側のキャラクターが強いものか、
ヒューマンドラマに徹するものが多いです。
森村誠一の「人間の証明」は古いものですが、
そこに徹したものとしては非常に読み応えのあるものでした。
ちなみに松田優作の出演している映画も素晴らしく、H作、実写ともに力作です。
また、堂場瞬一の刑事鳴沢了シリーズが主人公の成長も交えた内容で、
全10巻の内容は、映画のようにスリリングな展開で読み応え十分です。


?に関しては、エンターテイメント性が高いものが多く、
無謀なプロットで組まれているものが多いです。
また犯罪の規模も近年では大きくなっていく傾向にあります。
特に福井晴敏の「オペレーションローズダスト」はお台場という広大な土地を全面爆破という
壮大なテロリストの物語でエンターテイメント性が非常に高い作品です。
しかしこのカテゴリーの中では、抜群の描写力で、
客観的事実の表現を徹底し読者のイマジネーションを掻き立てる高村薫がオススメです。

高村薫は「黄金を抱いて飛べ」でデビューし、
それ以降、アイルランドのテロリスト、企業テロなど、社会的に抹殺されている
マイナー層が引き起こす犯罪者を題材にしており、
手法として特徴的なのが、物語途中で犯人が登場しなくなり、
具体的な犯行動機が明記されないまま追う側からの視点に切り替えることで、
よりエンターテイメント性とテーマ性が見事に調和している作品です。


?においては、何か拗ねたような内容になってしまうのがタマに傷です。
その中でもエンターテイメント性を成立させながらバランスが取れているのは
大沢在昌の「新宿鮫」でしょう。
警察暗部の機密情報を担保にしながら、
組織的に一匹狼の状況下で事件を解決していく主人公の鮫島の「頑張ってまんねん」的な
ストーリーはエンターテイメントとしても興味深い内容となっています。


と長々と書いてみましたが、今回はこの内容をお伝えしようとしたわけではないんです。

と言っても、警察組織に詳しくなり過ぎるため、映画やドラマを見て、
「こんな組織形態で所轄の刑事と警視庁が捜査を始めるわけがな」
とか評論をかまして、うっとおしがられるというオチをつけるわけでもなく、
また私が読書をしているのですという、
旧来の日本的社会においておりこうさんと思われたいという
自己顕示欲をここで発揮したいというわけでもなく、
コンテンツに関してはまあそれぞれの捉え方があると思いますので
内容をお伝えするのが今回の目的でもないのです。

ここまで読んでいただいた方は何が言いたい!!!
とそろそろお怒りの声が聞こえてきそうですが、
それは優しく、そしてそっと隅のほうに置いておいていただきまして、
お伝えしたいのは、今野敏の「隠蔽捜査」!ではなく、文庫本にある最後の評論文なのです。
※これだけ引っ張ったのは、椎名誠の「哀愁の町に霧が降るのだ」のプロローグを若干意識しております。

「隠蔽捜査」とは?のパターンで警察小説で、警察組織特有の内部事件の隠匿体質の中で、
本当の高い志を持った真のエリートがいたら...的なストーリーです。
内容としては上記でオススメしている小説と比較するとかなりグレードは落ちます。念のため。
その最後の評論で、「常識と思われる現状の打開」というものが
本作品のテーマであると評論しておりました。
警察の硬い官僚組織の中で、通常の考え方では打破できないという常識を打ち破る意識と行動力だけが
物事を動かすことができるいった内容です。

警察小説を暇つぶし程度でしか読んでいなかった私は、
この「常識と思われる現状の打開」
という言葉にガビーンときました。
※ちなみにこの言葉は、その文庫本が見当たらないためものすごく不正確です。
もしかしたらこの本の評論文ではなかったかもしれません。

ということでオチとしては非常に寂しいのですが、
この市況下であろうが、なかろうが、今に固執して満足したり気落ちせずに、
真正面からぶち当たって現状を打開しましょう。
それができるのは、その意志と行動しかないはずです。
勝ち組とか負け組みとか使用が楽な言葉でくくることなく、勝つまでやればいいのでは。


と生意気言いましたが、私みたいな面倒な人間もいる
弊社を今後とも宜しくお願い申し上げます。

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